「えるぼし認定」とは、女性活躍推進法に基づき、厚生労働大臣が認定する制度です。企業が女性の採用や継続就業、管理職比率、働き方、多様なキャリア形成といった観点で一定の基準を満たした場合に認められます。認定は3段階あり、基準を1つ以上満たせば1段階、3つ以上で2段階、すべての基準を満たせば最上位である3段階目の認定を受けられます。
この認定を受けることで、企業は「えるぼしマーク」を広告や商品に表示でき、求職者へのアピールや公共調達での加点などのメリットを得られます。特に若い世代にとっては、働きやすくキャリア形成を支援する企業の象徴として認知されつつあり、就職先を選ぶ際の重要な指標になっています。
徳島県のような地方では、女性管理職の割合は比較的高い一方で、若い女性が県外に流出する傾向が強く、人口減少の一因となっています。都市部では「えるぼし認定」を受けた企業が増え、女性にとって魅力的な働く場が整っているのに対し、地方では認定や制度活用が進まず、働く環境の魅力に差が生じているのです。こうした格差が、女性の東京や大都市圏への流入を後押ししていると指摘されています。
徳島県における人口減少の要因のひとつとして考えてみることも重要なテーマかもしれませんね。