リエイブルメント(Reablement)とは、高齢者や障害を持つ人が、できるだけ自立した生活を取り戻すことを目的とした支援のことを指します。 介護やリハビリと似ていますが、最大の特徴は「日常生活の動作を再びできるようにすること」に重点を置いている点です。
たとえば、高齢者が病気やケガで入院し、退院後に日常生活が困難になった場合、通常の介護では「できないことを補助する」支援が行われます。しかし、リエイブルメントでは、「もう一度できるように練習する」ことを目指します。具体的には、食事の準備、着替え、掃除、歩行などの基本的な動作を、介護職やリハビリ専門職がサポートしながら訓練し、本人の能力を回復させていきます。
このアプローチのメリットは、単に介護を受けるのではなく、「自分でできることを増やす」ことで、生活の質(QoL)を向上させ、最終的には介護の負担を減らすことにつながる 点にあります。例えば、歩行が難しくなった高齢者がリハビリを通じて再び歩けるようになれば、外出や趣味を楽しむ機会が増え、心身ともに健康を維持しやすくなります。
リエイブルメントは、欧米の福祉先進国で広まり、日本でも注目されています。特に、介護保険制度の中で自立支援型の介護が推奨されるようになり、自治体や介護施設での導入が進んでいます。単なる「手助け」ではなく、「もう一度できる力を引き出す」 という考え方が、今後の介護のあり方として重要になっていくでしょう。