サイバネティックスと自己組織性という言葉は少し難しく聞こえますが、実は私たちの日常のあちこちに関係しています。まずサイバネティックスとは、簡単に言うと「うまくいくように自分で調整する仕組み」を考える考え方です。たとえばエアコンは、部屋が暑くなれば冷やし、寒くなれば止まりますよね。これは温度を測って、その結果をもとに動きを変える「フィードバック」という仕組みがあるからです。人間が失敗から学んで行動を変えるのも、同じ考え方だと言えます。
一方、自己組織性とは「まとめ役がいなくても、自然とまとまりが生まれること」です。アリの巣には司令官はいませんが、全体としてとてもよくできた社会が成り立っています。鳥の群れがきれいに方向をそろえて飛ぶのも、誰かが指示しているわけではありません。一匹一匹が周囲を見て動いた結果、全体が整って見えるのです。
この二つは実は深くつながっています。小さな行動の結果を見て少しずつ調整する、その繰り返しが、やがて大きな秩序を生み出します。サイバネティックスと自己組織性は、「世の中は細かなやり取りの積み重ねで形づくられている」ということを、やさしく教えてくれる考え方なのです。




