日本財団の全国調査(最下部に引用先明記)では、徳島県の若者は地域人口の増加を望む一方、継続居住意向は全国で最も低い結果となりました。施策の重要度と満足度の差から、若者定着に必要な視点を考えます。
日本財団が全国の16~19歳4,700人を対象に実施した「地方創生(地域間比較調査)」は、徳島県の将来を考える上で重い結果を示しています。徳島県では「地域の人口は増えた方がよい」と答えた若者が48%に上り、全国で11番目の高さでした。人口減少への危機感と、地域が活気を取り戻してほしいという願いが感じられます。
ところが、「住み続けたい」と「どちらかといえば住み続けたい」を合わせた継続居住意向は50%で、47都道府県中最も低い結果でした。「住み続けたい」は19%、「どちらかといえば住み続けたい」は31%にとどまり、反対に住み続けたくない層は40%を占めています。地域の未来は良くなってほしい。しかし、自分がそこで暮らす将来は描きにくい――そんな若者の複雑な思いが読み取れます。
注目すべきは、施策の重要度と満足度の大きな隔たりです。徳島県では、子育て環境で48ポイント、防災・インフラ保全で46ポイント、スマート農林水産業で44ポイント、地方大学などの教育環境で40ポイント、地域交通・物流で39ポイントの差がありました。観光、アニメなどの地域コンテンツ、スポーツ振興についても満足度は全国最低水準です。
若者定着に必要なのは、単なる魅力発信ではありません。「学べる」「働ける」「子育てできる」「安全に暮らせる」「移動できる」という生活の基盤を、実感できる形で整えることです。若者を施策の対象として扱うだけでなく、地域づくりの当事者として参加してもらい、その声を事業や評価指標に反映する必要があります。徳島を離れないよう引き留めるのではなく、一度県外に出ても「帰りたい」と思える選択肢をつくること。それが、これからの徳島県の地方創生に求められています。
日本財団:18歳意識調査「第81回-地方創生(地域間比較調査)-」報告書,日本財団 2026年7月1日




