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マジカルシンキング...

「この服を着ると試合に勝てる」「悪いことを考えると、本当に悪いことが起きそう」「毎朝これをすると一日うまくいく」。こうした、実際には直接の因果関係がない出来事を結びつけて考えることを、心理学では「マジカルシンキング(magical thinking)」と呼びます。

マジカルシンキングは、決して珍しいものではありません。子どもでは比較的よくみられますし、大人でも「験担ぎ」「お守り」「ジンクス」などとして日常生活に存在しています。スポーツ選手が試合前に決まった動作をするのも、広い意味では似た心理作用と考えることができます。

なぜ人はこうした考え方をするのでしょうか。一つは、人間の脳が「偶然」よりも「意味」や「原因」を見つけようとする性質を持っているからです。たまたま赤いシャツを着た日に良い結果が出ると、「赤いシャツのおかげかもしれない」と関連づけてしまいます。また、自分ではコントロールできない状況ほど、何らかの規則性を見つけることで安心感を得ようとすることがあります。

そのため、マジカルシンキングそのものが悪いわけではありません。「これをすれば大丈夫」と思うことで気持ちが落ち着き、自信につながることもあります。

ただし、「悪いことを考えたから事故が起きた」「自分の行動が他人の不幸を招いた」など、現実にはない因果関係を強く信じるようになると、不安や罪悪感を大きくすることがあります。

私たちに必要なのは、マジカルシンキングを完全になくすことではなく、「これは事実なのか、それとも自分が意味づけしているのか」と、ときどき立ち止まって考えることです。人間は、偶然の中にも物語をつくる生き物なのです。

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