説得は、時として失敗するものです。相手の心情をいくら考慮したからと言って、そもそもその人の抵抗が何から来ているのかまで注意を払っていないことが多いからです。
リアクタンス
説得する側は、良かれと思って説得しているですが、その「良かれ」が、相手の抵抗を生む根源となっている訳です。たとえば、リアクタンス(交流回路における電流の流れにくさ)という言葉があります。これを心理学的に置き換えると、自由への脅威に対して生じる自由回復の動機付け、とされています。特に、高圧的な「良かれ」には、リアクタンスが強く反応します。
疑惑
また、警戒心から疑惑を生むことや、説得の内容を深く考える思考が巡り、「どうもしっくりこない」ということもあります。ですから、説得する場合、相手のリアクタンスや警戒心を解くことから始めないと、本当の意味で説得はできないのです。
説得の作業
つまり、説得する側は、相手の抵抗の側面を把握しながら、それらを取り除いていく作業が求められます。様々な場面で、交渉や説得が多用されますが、そこには、一定の理論があることも知っておくといいのかな、と思います。
文献
Brehm, S. S., & Brehm, J. W. (1981). Psychological reactance: A theory of freedom and control. New York: Academic Press.
高圧的な「良かれ」は、なかなか言ってる方は気づかない方が多いのではないですかね。自己満足にならないように注意しなきゃと自問自答してしまいました。相手を慮りながら出来れば相手も自分も幸福感に包まれるそんな関係になるように交渉、説得をしてゆきたいものです。
コメントありがとうございました。「良かれ」と思っている方が説得する訳ですので、最初に良かれの意図を示すことが、説得を受ける相手からすると安全感につながるのでしょう。原則は、言葉を丁寧に扱うことだと思います。よんくるは、時間に追われない、時間を追わない、空気感にしたいです、!(^^)!。